【平成29年4月の税務】地価公示、強まる商業地の上昇基調
平成29年 地価の公示
3月22日に、平成29年の地価(1月1日時点)が公示されました。
全国平均では全用途平均及び商業地の地価の変動率は2年連続の上昇となり、住宅地の地価は9年ぶりに下落を脱して横ばいに転じました。
東京・大阪・名古屋の三大都市圏については、住宅地の地価はほぼ前年並みの小幅な上昇を示し、商業地の地価は上昇基調を強めています。
●地価公示とは
地価公示は、地価公示法に基づき、国土交通省土地鑑定委員会が都市計画区域等において標準地を選定し、毎年1月1日における「正常な価格」を判定し公示するものです。
※「正常な価格」とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいいます。
大阪市中心部の地点が全国上位を占める
大阪府の商業地の上昇率は5・0%と2年連続で全国トップ。地点別では昨年に続き道頓堀や心斎橋など、大阪市中心部の中央区の地点が全国上位を占め、北区の地点もトップ5に入っています。
こうした動きが波及してきたのが中央区の南隣にある浪速区です。商業地の上昇率は12・4%と、中央区や北区に匹敵する勢いです。
この地域は、周囲に高級ホテルはなく、平日昼間に観光客やビジネスマンの姿はあまり多くなく、これまで都市型ホテル開発では注目されなかった地域でした。
ですが、日本一高いビル「あべのハルカス」や観光名所の「通天閣」が徒歩圏内にあり、対象を観光客と考えると、アクセスが最もいい点が評価されているものと考えられます。
ホテルが観光客と投資家を牽引
訪日観光客の増加が続く中、東京の銀座や大阪、京都といった繁華街や観光地で地価の上昇に弾みがついています。ホテルの建設計画が相次ぎ、投資資金の流入も2008年のリーマンショック後、最高となりました。
東京銀座では米国の高級ホテル「ハイアットセントリック銀座東京」が18年初めに開業予定のほか、森トラスト京阪電気鉄道、名鉄インなども開業を計画しています。
中国人観光客らによる爆買いブームは去ったものの、訪日外国人数はいまだ伸び続けています。日本政府観光局によると、16年の訪日外国人数は約2400万人で統計を開始した1964年以来最多となっています。
ホテルの新規開業の動きは関西や福岡にも広がってきており、大阪市や福岡市では中心区でホテル需要が活発になってきています。今年は、大阪ミナミ中心街に地上17階建ての大型ホテルがオープンするほか、星野リゾートも大阪への初進出として新今宮駅前に600室以上のホテル計画を発表しました。福岡でもホテルの開業や改装が続いており、商業施設の需要も旺盛で、地価の上昇率は大阪市中央区の地価は4割以上、福岡市博多区は26%でした。
少子高齢化で需要減少も予想されるオフィスビルや住宅とは対象的に、ホテルはインバウンド(=訪日外国人旅行)効果で成長性が期待されます。価格の上昇で、オフィスビルは投資利回りが低下する中、オフィスは採算面で無理でも、観光客需要でいけるということでホテルをやりたいという声があるようです。
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平成29年 4月の税務
[4月10日]
3月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
[4月15日]
給与支払報告に係る給与所得者異動届出(市町村長へ)
[5月1日]
公共法人等の道府県民税及び市町村民税均等割の申告
2月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
8月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
消費税の年税額が400万円超の5月、8月、11月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
消費税の年税額が 4,800万円超の 1月、 2月決算法人を除く法人の1月ごとの中間申告(12月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
[その他]
軽自動車税の納付
固定資産税(都市計画税)の第1期分の納付
固定資産課税台帳の縦覧期間(4月1日から20日又は最初の固定資産税の納期限のいずれか遅い日以後の日までの期間)
固定資産課税台帳への登録価格の審査の申出の期間(市町村が固定資産の価格を登録したことを公示した日から納税通知書の交付を受けた日後3月を経過する日までの期間等)
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